「一般社団法人日本金型工業会 金型シンポジウム in北陸」の開催に合わせ、
経済産業省 製造産業局素形産業室 室長補佐の方がいらっしゃいました。
中小町工場を特に応援したいということで、製造現場をご覧いただき、
弊社の現状及び私が最近感じたことを中心にお話させていただきました。
お話させていただいた内容は主に5つです。
①弊社の金型の受注状況
②技能継承について
弊社は長年勤めてもらっている技術者2名に雇用延長で残ってもらっています。
OJTという形で技能継承を進めてはいますが、長年培ってきた技術はそう簡単に継承できないのが現実です。
それでも、やらずに継承はできないというジレンマの中、時間を設けて実施していること、
その他教育にも力を入れていることをお話させていただきました。
③労働環境について
私は労働基準法は、やる気のある働きたい人にストップを掛けていると思っています。
残業50時間、100時間やりたい人は世の中にいます。
それが労働基準法により、制限されてしまっている。
企業は、法を守る立場なので、残業を推奨できないのが現実です。
製造業の技術職は、経験と能力は比例する部分がかなり多いです。
特に人の五感を必要とする仕事は、より多く経験した者の方が必ず上達します。
手で触り、目で見て、耳で聞いて、匂いで判断する。
そんな経験をするチャンスに労働基準法がストップをかけてしまっていると感じます。
・ 時間を気にせず、ドンドン働きたい人
・ 定時で絶対に帰りたい人
それぞれ働くスタイルは違うので、労働基準法で全てを一通りにくくられると技能は上達していかないと感じます。
仕事は目標があったり、楽しいと感じられれば時間は関係ないと思うのです。
④人材の採用について
新卒採用に関して、弊社含め中小企業の皆さんは苦戦されています。
最近は本人が納得していても、親がNOを出す場合が多々あるという話も聞きました。
名の通った会社じゃないと、親からのOKがでないという、
中小企業泣かせのエピソードなどをお話させていただきました。
⑤知財の問題
開発案、設計データ、モデルデータなど、町工場で出来上がったものを守る方法がないに等しいと
最近感じていることをお話させていただきました。
現在の契約書などは、最後は全て大手に持っていかれる内容に作成されています。
もっともっと、町工場から生まれでたモノ、アイディアの価値を大手は認めることが大事だと思います。
以上、中小企業の現状ということでお話させていただきました。
あっという間の1時間でした。
中小企業のリアル、少しでも伝わったといいのですが・・・
これがきっかけに何かが変わることを期待しています!